2025-08-28

眼精疲労がスッキリ!鍼灸がもたらす驚きの効果

眼精疲労に鍼灸治療

眼精疲労に対する鍼灸治療は、多くの臨床報告や研究でその効果が示唆されており、有効な選択肢の一つと考えられています。

鍼灸治療が眼精疲労に効果的な理由

主なメカニズムとしては、以下の点が挙げられます。

  1. 血流の改善

    鍼刺激により、目の周りや首、肩、後頭部の筋肉の緊張がほぐれ、血流が促進されます。これにより、目やその周囲の組織への酸素や栄養の供給が改善され、老廃物の排出が促進されます。特に、眼精疲労の原因となる目のピント調節筋(毛様体筋)の緊張緩和に有効とされます。40歳を過ぎてくると老眼や乱視がひどくなりやすくなってきますが、このピント調節筋は筋肉なので年齢とともに衰えやすくなるのでより血流の改善は必要になってきます。

  2. 筋肉の緊張緩和

    長時間のパソコンやスマートフォンの使用は、目の周囲だけでなく、首や肩、後頭下筋群(首の付け根の筋肉)の緊張を引き起こし、それが眼精疲労を悪化させることがよくあります。鍼治療はこれらの筋肉の深部に直接アプローチし、緊張を緩和することで、目の疲れやそれに伴う頭痛、肩こりを軽減します。

  3. 自律神経の調整

    眼精疲労は、ストレスや不規則な生活などによる自律神経の乱れと密接に関連しています。目のピント調節は自律神経によってコントロールされているため、自律神経が乱れると目の機能にも影響が出ます。鍼灸治療は、交感神経と副交感神経のバランスを整える作用があり、リラックス効果をもたらします。これにより、ストレスが緩和され、目の症状だけでなく、全身の不調(頭痛、めまい、吐き気など)の改善も期待できます。

  4. 内臓機能の調整(東洋医学的視点)

    東洋医学では、目と肝臓は密接に関連していると考えられています(「肝は目に開竅する」という考え)。肝の機能が低下すると、目の症状として現れることがあります。鍼灸治療は、全身の「気・血・水」の巡りを整え、特に「肝」の機能を高めることで、根本的な体質改善を図り、眼精疲労の改善に繋がるとされています。

治療の具体的な方法

<ツボの選択>
目の周り、頭部、首や肩、手足のツボなど、眼精疲労の原因や症状に応じて様々なツボが用いられます。
(目周りのツボ/1.攅竹 2.魚腰 3.絲竹空 4.陽白 5.四白)

<刺入方法>

 細い鍼を浅く刺入したり、刺さない鍼(てい鍼など)を用いたりすることもあります。目の周りの施術は、怖いと感じる方もいますが、眼球を傷つけることはありません。

<電気鍼>

 鍼に電気刺激を加える電気鍼も、血流促進や鎮痛効果を高めるために用いられることがあります。

効果を実感するまで

個人差はありますが、早い方で1~3回程度の施術で効果を実感できることもあります。しかし、根本的な改善を目指す場合や、慢性的な眼精疲労の場合は、継続的な治療が必要となることが多いです(例えば、週に1回程度の施術を数ヶ月続けるなど)。

まとめ

眼精疲労は、単なる目の疲れではなく、首や肩のこり、自律神経の乱れ、全身の血行不良など、様々な要因が複合的に絡み合って起こる症状です。鍼灸治療は、これらの要因に多角的にアプローチすることで、眼精疲労の症状を軽減し、目の機能を改善する効果が期待できます。

眼精疲労でお悩みであれば、一度鍼灸治療を検討してみて下さい。

(文/浦田舞子)

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