2021-07-15

ツボについて

毎月、主に季節ごとの症状についてツボ紹介をしていますが、そもそも「ツボ」とは何なのか紹介します。

ツボとは

ツボは経穴(けいけつ)とも呼ばれ、世界的に認められているその数は361個、中には左右対の経穴もあり、全身には約700個の経穴が存在しています。また、名前や位置が特定されておらず、押したときに痛みなどの反応が現れたりしこりがあったりする場所も、ツボの一つとされています。
これらを鍼灸治療やマッサージで刺激することで、身体に様々な効果をもたらします。

なぜ効果があるのか

ツボを刺激することで、なぜ効果が現れるのかについて、様々な考え方があります。

古くからいわれているものとして、ツボを刺激することで生きるのに必要なエネルギー「気」や、全身の組織に栄養を与える「血」、全身を潤す「津液」を調整することで、身体の不調を改善します。また、ツボの多くは全身を縦横に走る経絡(けいらく)に存在し、経絡を通して臓器や身体の各部分とつながっているため、離れた場所にも様々な効果をもたらします(※ここでいう臓器とは、肝・心・脾・肺・腎などのことをいいますが、西洋医学の臓器の考え方とは異なります)。これはいわゆる東洋医学的な考えで、長年蓄積された経験に基づいた考え方です。実際に経穴や経絡に基づく東洋医学の治療方法によって、痛みの症状が緩和することは実証されています。

これに対して、近年では、ツボには神経や血管が豊富に存在し、刺激することで身体に存在する様々な痛みを抑えるシステムを活性化することで、痛みを抑えていると考えられています。これらを踏まえ、治療方法を症状に合わせて使い分けたり。同時に行うことで、より高い効果が期待できます。

肩痛治療の様子/痛む場所にあるツボと、肩痛に効果がある肘のツボを用いている

 

文/上加世田裕也

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